週末はスミレに逢いに DEDICATED Ⅱ

毎週末、スミレに逢うのが楽しくって仕方がないのだから、贅沢いわず欲張らず出迎えてくれるスミレたちと心行くまで時間を過ごせばいい。だけど、やっぱり心のどこかで 「 ご褒美 」 って、ハイブリットや希少種との出会いを密かに期待しちゃったり。
昨年のリベンジで挑んだ奥武蔵の某山域。時期的に少し早かったようで、潔く、効率良く、ポイントだけ覗き込んで早々に退散。ま、ピークハンターじゃないのでそこは気分次第って感じ、登頂への未練や拘りは無い。
ということで４月の第２弾！
相変わらずのスミレ面子だけど、どれもこれも私にとっては待ち焦がれた再会なのです。



奥武蔵の山といえば、大体こんな感じの樹林（植林）帯を黙々と登る。この画像だけで勘のいい人は 「あの辺りかな… 」 と察しがつくだろう。
今回も胸を躍らせて辿った山道だったが、しばらく続く胸突き八丁の斜面はやっぱりキツイ。



ほんのり汗ばんでくる頃、今季初のフモトスミレとの嬉しい出会い。



こちらは葉っぱに斑の入ったタイプのフモトスミレだが、これもいたるところで見られる。



あちこちで格好の被写体となってくれたフモトスミレだったが、残念ながら開花時期はちょっと早め。ご覧のとおり目覚め寸前のものもまだ多い。



遠目にもその存在を確信したマキノスミレ。
あの濃紅紫色の微妙な色合いはなかなか再現が難しい。



こちらは別の株のマキノスミレ。
艶やかな立ち姿に見惚れつつもレンズを替えての撮影だが、花弁の色再現は今ひとつ、やっぱり難しい。



ムムム、と考えながらも判別の難しいスミレ。
付近にはフモトスミレとマキノスミレがいっぱい。葉っぱは光沢があって、花弁はご覧のとおり濃い紅紫色。となると、正体はアレかな…　



ヒナスミレは場所によっては今が盛り。
斑入りタイプの美しいヒナスミレは、残念ながらタイムアップで今回はお預け。



マルバスミレは好きなスミレのひとつ。
丸味を帯びた葉っぱにふくよかで真っ白な花弁、このスミレにはほんと弱い。どこで出会ってもひとまずカメラを向けてしまう。



スミレに興味を持ち始めた頃はこのサーモンピンクにずっと憧れていた。
そろそろ会える頃かな、と訪ねた馴染みの森。枯葉の中に点々と咲き始めたアケボノスミレに午後の優しい陽射しが降り注いでいた。



そしてこちらがナガバノアケボノスミレ。昨年に比べ、花弁の色合いは薄いピンク色から白に近い感じのものが多かった。
ここ数年、定点ポイントでずっとこのスミレの動向を追っているけど、今季はグッと花数が減ってしまったようだ。やはりハイブリットの将来は、決して楽観できるものではないのだろうか。




まったくの普通種でありながら、今シーズンはニイタチツボスミレとの再会はこの時期になってしまった。馴染みの森ではそろそろ花期も終盤の頃だが、標高が高いせいかこの森ではまだまだ元気な姿を見せてくれた。



あれほど開花を待ち望んでいたタチツボスミレなのだから、この森でも忘れず挨拶をして帰ろう。



この日は例のポイントのマンジュリカにも密かな期待を寄せていた。
車の窓越しに道路脇の緑地帯を覗くと、足の踏み場も無いほどにスミレが咲き競っている。さて、これほどの群生、どこをどのように切り取っていいものか、ひとまず形の良い株を一枚。ほんと贅沢なひと時だ。


<撮影機材>
Nikon Df
Nikkor 60mm2.8G ED Macro
TAMRON 70-200mm2.8IF Macro
SONY Cyber shot RX100Ⅱ