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pode ser um romance

未来「あす」への森づくり No5 ”下刈りは夏の定番作業”

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久々の森づくり作業だ。
落葉広葉樹を主体とした森づくりの作業には、四季を通じて一応の取り組みパターン(手順)がある。
春から夏の間は草刈りや下刈り、蔓伐りに追われるが、時には猛暑の中の過酷な作業となる。秋から冬の間は主に枯損木や病木の伐倒を行う。こうした地道な作業を繰り返すことにより、森づくりのデザインとなる落葉広葉樹はすくすくと育つのである。
森づくりの作業は、楽しいといえば楽しいし、辛いといえば辛い。支えとなるのはカッコよく言えば 「未来への贈りもの」 という細やかな夢があるからだろう。
また暑い夏がやって来た。
立ちはだかるむせかえるようなヤブの中。刈払機のエンジン音が、今日も森の中に響く。



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野の花たちはとても密かに季節を先取ってゆく。
オオバギボウシは真夏の使者だ。林縁のあちこちで咲き始めていた。



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作業前のお馴染みの光景。
作業は100%ボランティアに支えられている。有償ボランティアという言葉も聞くようになったが、こうした作業が広く認められ、かつ必要とされ、採算がとれるようになって欲しいものだ。



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およそ20年から30年生のコナラ。
かつて、農用林として伐採を繰り返し森の植生を回転させていた頃は、このくらいの樹齢で伐採し、薪など薪炭材として利用していた。



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下刈りとは、森づくりの主要樹木となる実生樹木の育成を手助けする作業である。
下刈りの対象となるのは、草というより主に篠や森づくりの樹木として馴染まない樹木や藤本類など多岐に及ぶ。



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最低でも1年に数回は手を入れないと種々雑多な植物が猛威を振るってしまい、とても太刀打ちできなくなってしまう。



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作業は人海戦術がいちばん。
それでも午前中いっぱいは汗だくの作業に追われる。こうした作業は、ある意味では自然の摂理への抵抗でもある。だからハチや毛虫に刺され、ウルシにかぶれたり、それなりの報復もある。



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不要木や病木の処理も大切な作業だ。小径木の樹木だからといって決して侮ってはいけない。荷重の掛かった樹木の反復エネルギーは想像以上に大きく、思わぬ事故を招きかねない。



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こちらは実生から3年ほど経過したコナラの幼木。
ここはコナラを中心とした森の再生をテーマとしているため、こうした幼木を残し育成を助けながら下刈りを施してゆく。



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陽当りの良い伐採地に真っ先に進出するのがウルシの仲間だ。こうした連中は、典型的な陽樹のため、陽を遮ることのない伐採地などでは我が物顔で蔓延ってしまう厄介者だ。
画像は、見ているだけでもかぶれてしまいそうなヌルデ。特徴ある葉っぱのイボイボはウルシの仲間だとすぐ分かる。ウルシとヌルデの見分けは、ご覧のようい茎の部分が細長い葉っぱ(翼葉)のようになっていればヌルデである。ウルシと同じような毒性分を持っているので、かぶれ易い人は作業中も注意が必要だ。



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10時休みの点景Ⅰ
傘の直径が20cmはあろうかという立派なシロオニタケ(毒キノコ)の成菌。

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10時休みの点景Ⅱ
この森では馴染み、ツチカブリという毒キノコ。

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10時休みの点景Ⅲ
森づくりにおいて、見た目に心安らぐ花々は残しておきたいものだが、ヤマユリもうっかり刈られてしまった。

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10時休みの点景Ⅳ
足元には赤銅色に輝くセンチコガネがモゾモゾと。

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10時休みの点景Ⅴ
ルビーと呼ばれるベニシジミ。久々にカメラを向けてみた。

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10時休みの点景Ⅵ
夏の森の木陰は、時としてトンボたちの格好の休息の場となる。画像は、宝石のようなブルーの複眼がとっても印象的なヤブヤンマの♂だ。

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10時休みの点景Ⅶ
この森ではムラサキカタバミもすっかり馴染んでしまったようだ。かつて、観賞用に輸入された園芸種が野生化してしまったものだが、まるで元来の住人であるかのように存在をアピールしていた。

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10時休みの点景Ⅷ
目先の湿地では大好きなヌマトラノオが咲き始めていた。馴染みのオカトラノオより楚々としていて佇まいも涼しげ、これがなんともいい。そんな花姿が好きで、時期にはついカメラを向けてしまう。

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10時休みの点景Ⅸ
こちらはヌマトラノオを訪れたダイミョウセセリ。「紋付の黒い羽織をまとった大名様のよう」 というのが、この蝶の名前の由来だという。
なるほど、そう言われればそんなふうに見えなくもない。




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こちらもお馴染みの光景。作業後は機械器具のメンテナンスを疎かにしてはいけない。道具が気持ちよく駆動するということは、効率よい作業を約束してくれるからだ。



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たっぷり汗を流して午前中の作業も終了。
作業はノルマを課さないのが鉄則。定められた時間がくればサッと切り上げる、これが明日へ繋がる作業の秘訣なのかも知れない。
どうですこの後姿、なんとなくそんなふうに物語っていません?


The end
by windy1957 | 2013-07-22 22:37 | work