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pode ser um romance

週末はスミレに会いにFinal Chapter 「やっぱり至仏は至福の山だね/後編」

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山開きの至仏山。
天気は薄らと花曇りで、撮影にはすこぶる条件がいい。ザックに付けたクマ避けの鈴の音も軽やかに、えぐられた登山道をひたすら辿る。
撮影したい花々がチラホラ出始めるけれど、ここは我慢、ガマン、まずは先を急ごう。森林限界を過ぎれば、麗しの花たちとの対峙に遅々として歩が進まないことを知っているからだ。




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まずはエンレイソウ。
スミレを追っかけて登る山。そういえば、その道すがらマントを羽織ったようなエンレイソウに必ず出会った。



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休みも程々に頑張って、一気に高度を稼いだ。
シナノキンバイが目立ち始めると、山に来たなぁ… って実感する。



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今季は時期を逸したかな、と思ってたシラネアオイだったがチシマザサの中に隠れるように咲いていた。



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タテヤマリンドウの透き通るようなブルーにはいつも見入ってしまう。



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時折ガスが湧き、靄が覆う天然林の山肌。ダケカンバの新緑が一際目を惹く。



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ウラジロヨウラクもあちこちにいっぱいだ。
息を整えてじっくり撮ればいいのに、気持ちは先へ先へと急ぐ。



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はるか遠く、尾瀬ヶ原の牛首あたりが見える。あの木道の分岐のベンチから、この至仏山を何人が眺めているだろうか。



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お馴染みのハクサンイチゲもほんのり靄の中。



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ひとやすみの点景Ⅰ

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ひとやすみの点景Ⅱ

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ひとやすみの点景Ⅲ

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ひとやすみの点景Ⅳ

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ひとやすみの点景Ⅴ



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クモイイカリソウもちょうどいい頃だ。
最初の頃はキバナイカリソウだと思い込んでいた。もう、ずいぶん昔のことだけどね。



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大きな蛇紋岩の岩をいくつか越えた頃、目の前の窪みで待っていてくれたのはジョウエツキバナノコマノツメだ。
キバナノコマノツメとは、葉っぱに多少の違いを見ることができるらしいが、私にはその違いがよく分からない。至仏山や谷川岳に咲くものをジョウエツキバナノ… と呼ぶが、スミレという名前を持たないのも面白い。だけど、ちょっと長いよね、この名前。



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これは比較的まとまった群落。登山道脇の光景なので、ご覧になった方も多いのでは?



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念のため、ジョウエツキバナノ… の葉っぱを。ぼってりと丸い感じで、キバナノコマノツメより肉厚だと言うが…。



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目指すは頂だが、その前に小至仏を越えなければならない。ガスも湧いてひんやり気持ちいいが、ここまで来て何となく左膝に違和感が…



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楽しみにしていた岩肌の彩り。ユキワリソウはいつ見ても、何度見てもいい花だ。花弁の色合いも、濃いもの、薄いものいろいろあって楽しい。このユキワリソウは、比較的濃い色合いのタイプ。



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ハート型の花弁がハクサンコザクラとの見分けポイントだ。
ハクサンコザクラの方はまだ咲き始めで、遠くの斜面にチラホラと。撮影しやすいポイントにはほとんど咲いていなかった。



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Tea Time の点景Ⅰ

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Tea Time の点景Ⅱ

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Tea Time の点景Ⅲ



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小至仏の手前には、数ヶ所チングルマの小群落がある。ズームで撮ろうか、マクロで撮ろうか、で、結局広角で狙う。



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図鑑でよく目にしていたマルバヘビノボラズ。なかなか美しい花を付ける木だが、なんとも奇妙な名前だ。ヒロハヘビノボラズというのもある。



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やっと小至仏を越えたところで、まずは見返りの一枚。



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ジョウエツキバナノコマノツメの花姿は、こんなふうに蛇紋岩の懐に抱かれたシーンがよく似合う。



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ホソバヒナウスユキソウも今が旬って感じ。
いっぱい咲いているけれど、バックがゴチャゴチャしていたり、撮影となると意外と難しい。



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ちょっと地味だけど、意外とカメラを向けてしまうのがホソバツメクサ。
星型の美しい小さな花を付けるのだが、ちょっと時期が早かったようだ。稜線に、涼しげに佇んだ感じがいい。



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諦めの点景Ⅰ

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諦めの点景Ⅱ

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諦めの点景Ⅲ



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至仏の頂を目の前にして、「引き返そう」 と決めた。最後のキツイ登り、そしてひたすら長い下山路に膝が耐えられるかどうか心配だった。勇気ある下山、というほどのカッコイイものでもないが、ここから頂上までの登り、これまで以上に目新しい花々が現れないだろうということも、昨年の経験から知っていた。それに、この愛しい黄色いスミレにもこうして会えたことだし…。



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そして、もうひとつ。
下山の時にじっくり撮ろうと思ってたいたのが、このチシマウスバスミレだ。



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チシマウスバスミレはとても撮りにくい所に咲いていた。皮肉なもので、なんの変哲もない湿った草地に咲いて、なんの苦労もなく撮影できるはずだったもうひとつの株の方はまだ蕾の状態。残念ながら時期が合わなかった。



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それでもなんとか面影程度の画像を収めることができた。
尾瀬、至仏に咲くチシマウスバスミレが、今季のスミレの追っかけを締めくくるページを飾ってくれた。会いたいスミレはまだまだいっぱいあるけれど、そう簡単には目的は達成できない。そして、またひとつずつ、時には馴染みのスミレにもまた会いに行くだろう。そんな繰り返し。だから、スミレの追っかけは、きっといつまでたっても終わらない。



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エピローグ ★(*^-゚)v Thanks!!★彡
登りで出会ったのだから、当然、下山でも出会ってしまうミヤマキスミレ。
諦めが悪い… 惜別だもの… 愛しくて… また来年まで… 



「週末はスミレに会いに」 これまで読んでいただいて感謝してます、ありがとうございました。
お陰様で、通い慣れた森をほったらかしにして、今季は身近な花々の旬な姿をいくつも見逃してしまった。
それはまるで sense of wonder
なので、これから晩夏に向けて、少し歩き慣れた森の小道で宝探しでもしよう。

おしまい

 
by windy1957 | 2013-07-09 22:33 | wild plant