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pode ser um romance

未来 「あす」 への森づくり No4

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森づくりとは 「森」 との対話でもある。
無言で森と対峙はしない。だから、四季を通じて作業の手を休めることは無いし、対話が途絶えることも無い。
春から夏にかけては、林床の下刈りや林縁の草刈りに追われる。吹き上げる汗に森の天井を仰げば、放射状に延びたウルシの緑が目に沁みる




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ズラリ並んだ刈払機。
道具類は、正しく使われることによって初めて安全なのであり、作業の効率化にもつながるのだ。



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準備体操を終え、それぞれが持ち場の現場に向かう。
作業内容に、ノルマとか時間的な制約が無いのも我々の森づくりの特徴のひとつだ。



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この時季の森はとても瑞々しい。
森の息遣いを目で感じ、肌で感じ、匂いで感じる。つまり、森は生きているということなのだ。



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梢にチラチラ小さな蝶がまとわり付いている。
葉上に翅を休めたのはミズイロオナガシジミだった。小型なシジミチョウには 「ゼフィルス」 と呼ばれる煌びやかな翅を持つ一群がいるが、そんな中にあってこの蝶は比較的地味な存在と言える。
一方、この蝶は典型的な里山の住人でもある。この蝶が息づくということは、ひょっとして里山が健全であるという証なのかも知れない。



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こちらはウラナミアカシジミ。
先ほどのミズイロオナガシジミと同じゼフィルスと呼ばれるグループに属するが、どういうワケか最近はあまり姿を見かけなくなってしまった。
作業の合い間、久々の出会いにちょっと嬉しい気分。



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森づくりにおいて、「草を刈る」ということは、美化というより更新と呼ぶ方がピッタリくるかも知れない。
メンテの行き届いた道具なら、作業効率が捗るのは言うまでもない。



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ここは数年前までは篠ヤブで鬱蒼としていたが、下刈り、草刈りなど地道な作業を繰り返すことによって、ご覧のようにすっきりと明るく甦った。



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林縁にはひっそりとユウゲショウが。
梅雨の頃から目立ち始めるこの花は、南アメリカ原産のいわゆる帰化植物だが、数年前からこの森にも侵入してきたようだ。それにしてもユウゲショウ(夕化粧)とは、なんて古風で趣のある呼び名なんだろう。



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虫嫌いにはちょっと目を背けたくなる存在だが、その一方で根強いファンも多いのがオサムシの仲間だ。
こちらは森の中で比較的良く見かけるアオオサムシ。怪しげに輝く緑銅色の姿態、私も子供の頃この昆虫に夢中だった。



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草刈りは林縁から日向の斜面へと続く。
6月といえどもすでに炎天下。適度な休憩と水分補給は欠かせない。



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雑草という名の植物は無いが、草刈りの時は知らず知らず 「雑草」 という眼差しになっていることに気付く。



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斜面の草刈りは特に慎重に行う。
ノルマを課さず、時間に追われない、マイペースな作業であることも大切なことだ。



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作業後はご覧のとおり。
植物の中には、刈られることによって勢力を巻き返すという厄介な連中もいる。



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夏の風物詩、ヤマホタルブクロも咲き始めていた。
よく似たホタルブクロとの見分け方は、萼片の湾入部が反り返るか、膨らむか、まずこの点に着目する。



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谷津田の水辺で偶然に捕えられたクロスジギンヤンマ。
サファイヤブルーに輝くハイセンサーな複眼と、美しくスマートな姿態と関節飛翔筋。私は密かに 「里山の宝石」 と呼んでいる。



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ひととおり作業が終わると、女性陣の厚意によってトン汁が振る舞われた。
作業の後のこのような計らいはたまらなくありがたい。すべて完食、とても美味しかったです。



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こちらは刈払機の刃。
ご覧のように作業の道具は一歩間違えば凶器となってしまう。しっかりとしたメンテを施し、正しく安全に道具を扱うのは当たり前のこと。



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こちらは先日使用したチェーンソー。メンテと清掃はしっかりと。



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今日も作業は無事終了。
作業の終了が、そのまま本日の成果ということになる。
森は生きている。人それぞれに生き様があるように、森にもそれぞれ生き様がある。放っておけば自由奔放、きっとなるようになる。森にとってそれが善なのか、否なのか… それは森自身が決めること。だから森と語り合おう。
そして、森にとっておせっかいにならない程度の付き合い。そんな森づくりが理想なのかも知れない。
by windy1957 | 2013-06-09 19:55 | work