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pode ser um romance

Whisper Of Acer (奥多摩・外秩父の森から)

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そこは、黄葉の森だった。
森に一歩踏み入ると、コアジサイが、ミズナラ、サワシバが、そしてカエデの仲間が思い思いに彩り輝いていた。
今回はカエデの仲間にスポットをあて、それぞれがアピールしている黄葉・紅葉をお届けしよう。
題して「Whisper Of Acer」 ちょっとカッコつけ過ぎかな…



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奥多摩・三頭山への道は、今まさに紅葉(黄葉)の真っ盛り。
遠目にも燃えるように色付いていたのはイロハモミジだった。紅葉の撮影は、曇天と晴天では趣がかなり違ってくるが、この日は何となく花曇り。柔らかな陽射しに紅色が沁みてくる。



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イロハモミジのアップ。
色付きのパターンは紅、緋、黄と様々だが、比較的紅く染まる葉っぱが多い。
イロハモミジの由来は、葉っぱの切れ込みをイ、ロ、ハ、ニと数えたことから。



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イロハモミジの落ち葉。
「モミジ」というのは、色付く葉っぱの総称らしく、特定の樹木を指すものではないらしい。
イロハモミジも樹木としては 「カエデ」 に分類される。



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こちらはオオモミジ。
画像からでは分かり難いけれど、名前のとおり葉っぱがイロハモミジよりぐっと大きい。
山ではオオモミジの方がポピュラーかも知れない。ご覧のように黄葉するケースも多い。



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オオモミジの葉っぱはこんな感じだ。
イロハニホヘト、と数えると、葉っぱの切れ込みは7つになる。カエデの仲間の葉っぱの切れ込みは、不思議なことにほとんどが5枚とか3枚とか奇数になる。



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紅色が映えるコハウチワカエデ。
平地の雑木林よりも、少し高い山に登れば必ず出会えるカエデだ。
ご覧のカットは渓流に架かる吊り橋から撮影したもの。



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こちらのコハウチワカエデは緋色タイプのもの。



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こちらは黄色タイプのコハウチワカエデ。



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そして、コハウチワカエデ(黄色タイプ)の落ち葉。
名前の由来は、天狗の持つ葉団扇から、というが…



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黄色に染まるハウチワカエデ。
名前は紛らわしいが、葉っぱがコハウチワカエデに比べればずっと大きくて見応えがある。
撮影の傍ら、通りすがりの登山者がこの樹を見上げて歓声を上げていた。



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こちらは緋色タイプのハウチワカエデ。
陽に透けた色合いはなんとも言えない。



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ハウチワカエデの落ち葉。



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山ではお馴染のウリハダカエデ。
こちらは緋色タイプだが、真っ赤や、まっ黄色に色付く葉っぱもある。



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ウリハダカエデの葉っぱはこんな感じ。
カエデの仲間としては比較的大型の葉っぱ。



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こちらはウリカエデ。
またまた紛らわしい名前だが、ウリハダカエデに比べると葉っぱがぐっと小さくなる。切れ込みも3つで同じだが全体的にほっそりした感じになる。
ウリハダとかウリとは、マクワウリとかキュウリに由来し、幹の模様がそのように見えることから。



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ウリカエデの葉っぱ。
里山の雑木林を鮮やかに彩るカエデの代表種だ。



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こちらはミネカエデ。
少し高い山に登ると、このカエデの仲間が多くなる。
尾瀬とか上高地あたりではお馴染のカエデ。



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そしてこちらがコミネカエデ。
葉っぱのデザインといい、全体的な雰囲気といい、山のカエデっていう印象がある。
ミネカエデとの見分け方は葉っぱの形態くらいだが、こちらの方がほっそりと繊細な感じになる。
実際は紛らわしい葉っぱもあってなかなか難しく悩ましいが、それほど厳密に見分ける必要もないと思うが…



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またまた悩ましいカエデの登場、こちらはエンコウカエデ。
図鑑によっては、イタヤカエデとして一色単に扱われている場合もある。
以前参加した観察会では、リーダーがこのカエデを「エンコウカエデ」と説明していたので、以来、印象に残っているカエデだ。「エンコウ」とは猿候、すなわち猿の掌という意味らしいが、さて、如何なものか。
ご覧のカットは、やや色付きの時期を過ぎた感じだが、本来は綺麗な赤褐色になる。



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エンコウカエデの落ち葉(その1)



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エンコウカエデの落ち葉(その2)



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これまた悩ましいカエデで、こちらはイタヤカエデ。
オオモミジの変形もエンコウカエデも、イタヤカエデとしてひと括りにしてしまっている本もあったりするが、それでは少し乱暴な気もする。
イタヤカエデも、オニイタヤとか、アカイタヤ、クロビイタヤとか細かく分類もされているが、ベースはみんなイタヤカエデ。
山を歩きながら黄葉(紅葉)を楽しむのだから、もしこんな形の葉っぱを見つけたらイタヤカエデということで、それで十分だと思う。



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悩ましついでに挙げるなら、図鑑で調べると、こちらはオニイタヤ? っぽいけど…



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こちらはメグスリノキ。
あの日のサーモンピンクがとっても素敵で、すっかりファンになってしまったカエデだ。以来、なかなかあの日のような感動的な色合いに出会えない。
葉っぱは3出葉で、その形からカエデの仲間とは思い難い。メグスリノキとは「目薬の木」のことで、葉っぱや幹の皮を細かく乾燥させ、それを煎じたものが目薬になるということから。
山間のドライブインとか道の駅で売られているのを時折見掛けることがある。



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メグスリノキの落ち葉。
なんとも言えない色合いだが、綺麗な紅葉の時期に出くわすのはなかなか難しい。奥多摩・三頭山の山麓では真っ赤に色付いたメグスリノキの大木があった。



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こちらはヒナウチワカエデ。
斜面林の紅葉を見上げながら歩く杣道だが、足元には細かく切れ込んだ鋸歯が特徴のヒナウチワカエデが鮮やかに色付いていた。



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こちらはチドリノキ。
これでも立派にカエデの仲間。葉っぱは概ね黄色に色付くが、なかなか綺麗な色合いの葉っぱに出会えない。
この日は渓流沿いにたくさんこの樹が色付いていて、久々の出会いに惜しみなくカメラを向けたが、画像はご覧のとおりの出来栄えである。



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ちょっと珍しいカエデでハナノキ(ハナカエデ)に出会えた。
葉っぱの色付きはとても鮮やかで、紅、緋色、黄色というように色とりどりで見ていて飽きない。



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こちらは別のハナノキ。
画像は色処理も何もしていないが、実際はもっと鮮やかな感じ。



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ハナノキの色付く葉っぱを望遠で捉えると、鮮やかな紅色がキラキラと揺れていた。



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ハナノキの根元は、こんな感じで落ち葉がいっぱい。



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奥多摩・三頭山の中腹では、楽しみにしていたマルバカエデにも会えた。
昨年の外秩父では時期を逸してしまい、すでに落葉ばかりでがっかりだったけれど、今シーズンは印象的なレモンイエローの美しい黄葉に間に合った。
色合いといい、風情といい、個人的には好きなカエデのベスト5に入る。



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マルバカエデは結構な大木になる。
その根元には、ご覧のように鮮やかな落ち葉がいっぱい。



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こちらはカジカエデ。
外秩父・丸山の山麓にはカエデの仲間がたくさん自生している。今秋、その歩きなれた山道で初めてカジカエデを見つけた。黄葉が目立つ比較的大きな葉っぱだが、どうして今まで見過ごしていたのだろう。
このカットは急な斜面にズルズル足を取られ、難儀しながら撮った一枚である。



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カジカエデの葉っぱはこんな感じ。
葉柄が長く独特なデザインで、一般的には鮮やかな黄葉になる。



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色付く里山の丘から奥多摩、外秩父山系を望む。
今回はいつになく楽しくって、新たな発見もあるカエデ巡りができた。

山に登れば、モミジもカエデもみ~んな一緒だよ。
色付いた葉っぱを見上げて 「いいなぁ…」 って感動すればそれでいいじゃん。
と、山好きの彼は言った。私も、そう思う。

鳥や花々、木々の名前は覚えるものではなくて、まずは親しむことからはじめたい。
その過程で名前が覚えられたのならば、結果としてOKということだろう。そんなスタンスでいいと思う。
ということで、今回のレポはたまたま知っているカエデの名前を挙げ、画像にキャプションを添えた程度のものなので、サラッと読んでいただけたのでは、と思う。
by windy1957 | 2012-11-13 17:19 | memory of Satoyama