pode ser um romance

週末はスミレに会いに revisitado Ⅵ

b0255992_16215950.jpg
ゲンジスミレ(V.variegata) 2007.Apr.14
Nikon D200
SP AF90mm f/2.8 Di Macro TAMRON



会いたいスミレは日毎に増え、4月、5月の毎週末は図鑑片手に愛車を駆ってフィールドへ出向いていた。その頃、私にとってゲンジスミレは珍稀種のひとつで垂涎の的でもあった。
偶然仕入れたそのポイントは、中央高速道沿線にあるハイカーで有名な山だった。頂を目指す登山道さえ間違えなければ比較的容易く見つかるということもあり、意気揚々とそのポイントを目指した。でも、現実は甘かった。私が辿ったのは北斜面の登山道、日陰の急斜面にはタチツボスミレがやっと見つかる程度だ。頂上に辿り着くまでの登山道には、ゲンジスミレはおろか、淡い期待を抱いていたイブキスミレやヒメスミレサイシンなど影も形も無い。その理由は簡単で、登山ルートを勝手に決めつけてしまった自分の判断ミス。北斜面と南斜面ではスミレを含めた植生がまったく違うということを後で知ったのだ。とんだお笑い話である。
すっかり意気消沈した帰り道。ダメ元で大月ICを下り、別ルートでその山の麓を目指した。気を取り直して登山道を駆け上がってみたが、どうやらここも当てが外れたようだ。 「今日はこれまでか…」 とカメラを仕舞い、靴を履き替えて車を走らせた数分後、ご覧のゲンジスミレが道路脇に無造作に咲いる光景と出会う。嬉しいというか、咄嗟のプレゼントというか、呆気にとられてしまったというか… いつもギリギリのところでご褒美が貰えるスミレ巡り。それも飽きのこない秘訣なのかも知れない。
# by windy1957 | 2016-12-26 17:18 | wild plant | Comments(0)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅴ

b0255992_1855399.jpg
シコクスミレ(V.shikokiana) 2015.Apr.26
Nikon Df
AF-S Micro Nikkor 60mm f/28G ED
b0255992_18555461.jpg
DSC-RX 100Ⅱ
b0255992_1856461.jpg
DSC-RX 100Ⅱ


シリーズ5回目はシコクスミレの登場である。このスミレも会いたかったスミレのひとつだったが、それほど難儀することなく出会いは実現した。東京都下、奥多摩の一角にあるその森は、散策道が整備され夏から秋にかけては家族連れやハイカーで賑わう行楽の場でもある。
温帯林の明るい林床では、地下茎を延ばして増えるシコクスミレの葉っぱで埋め尽くされていた。その割には花数は少なく、白い花弁が枯れ葉に埋もれるように点々と覗いていた。初めての出会いはやっぱりトキメクもので、数時間はシコクスミレと向かい合っていたと思う。ソハヤキ要素という観点から、その分布域も特異なものと思っていたが、奥多摩あたりの山地帯には点々と自生地があるようで、予期せぬ森で出会うこともある。
ナガバノスミレサイシンと似たような環境で見掛けることも多いためか、時折 「オヤ?」 っと首をかしげてしまう個体との出会いもあったりする。「シコクスミレ」 という響きがどことなく印象的で、その風貌も個性的。あえて考え過ぎなのか、それとも撮らされてしまうのか…。 このスミレも未だに気に入った写真が撮れないスミレのひとつだ。
# by windy1957 | 2016-12-25 19:07 | wild plant | Comments(6)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅳ

b0255992_11434465.jpg
フジスミレ(V.tokubuchiana) 2015.6.May
DSC-RX 100Ⅱ
b0255992_11441072.jpg
2016.3.May
DSC-RX 100Ⅱ
b0255992_11442352.jpg
2015.6.May
DSC-RX 100Ⅱ



何年越しの想いだっただろうか、やっと叶ったフジスミレとの出会い。
家内と辿った湖畔の散策道は吹く風も冷たく、オオヤマザクラも見頃を過ぎた頃だった。植生としての期待は募るものの、これといったスミレにも出会うこともなく、二人して黙々と新緑のミズナラ林を歩いた。確かな情報もなく、目星をつけた林床を彷徨ってみても、目当てのフジスミレはなかなか見つからない。
散策道沿いの小さな東屋に妻を残し、諦めきれぬまま森の小径を往ったり来たり。枯れ葉の中に小さな藤色の花弁を見つけたのは、かれこれ小一時間も歩き回った頃だっただろうか。家内との約束の時間はとうに過ぎてしまっているのに、レンズを替え、露出を変えフジスミレと時間を忘れて向かい合った。
騙し騙し家内を歩かせた湖畔の坂道、まだ雪の残る山肌から吹き下りる冷たい風、歩き回った挙句にザックの中ですっかり潰れてしまったおにぎり。出会うスミレとの思い出は数多くあるけれど、ヒナスミレの母種と呼ばれるフジスミレとの出会いは、何故か微笑ましくって、格別の思い出に包まれている。
# by windy1957 | 2016-12-23 12:04 | wild plant | Comments(2)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅲ

b0255992_14322514.jpg
ヒナスミレ (V.tokubuchiana) 2007.14.Apr
Nikon D200
SP AF90mm f/2.8 Di Macro TAMRON


4月中旬ともなれば、各地からのスミレ便りも日を追うごとに増してくる。里山のフィールドでは、早咲きのスミレたちも一通り顔を揃え、そろそろ山間のスミレたちも恋しくなってくる。
ご覧のヒナスミレは、自宅から車を飛ばして約30分、標高800mほどの森で撮影したものだ。今ではすっかり馴染の撮影地になっているが、当時はあてもなく探し回り、やっと出くわした春麗花たちの花園である。アヤエンゴサクが一面に咲き揃う林床では、アズマイチゲやカタクリ、ミツバコンロンソウやキバナノアマナ、クワガタソウが次々と咲き出し、アオイスミレ、エイザンスミレ、ヒナスミレ、アケボノスミレ、ナガバノスミレサイシンたちも負けずと咲き競う。そんな光景は何度訪ねても飽きることはなく、カメラ片手に、半日くらいの時間はあっという間に過ぎてしまう。
「日本のスミレ」 の著者であるいがりまさし氏は、このヒナスミレを “スミレのプリンセス” と称した。その立ち姿、気品、色合いからして私もまったく異論はない。むしろ、なんて的を得たネーミングなんだろうと、ヒナスミレがファインダーに浮かび上がるたびに納得しきりなのである。
# by windy1957 | 2016-12-19 15:12 | wild plant | Comments(2)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅱ

b0255992_963331.jpg
ナエバキスミレ(V.brevistipulata) 2006.3.Jun
Nikon D200
17-70mm f2.8-4 DC Macro [SIGMA]


関東エリアのスミレファンにとって、黄色いスミレは憧れだ。春先からスミレを追いかけはじめ、ひと段落がつく頃になると、奥秩父とか群馬あたりの山から黄色いスミレの便りが届きだす。同じ頃、県境の長いトンネルを抜けた豪雪地帯では、雪解け間もない道端や田んぼの土手は黄色いスミレでびっしり埋め尽くされる。
6月。すでに初夏の装いとなった里山では、遅咲きのスミレが僅かに残るのみだが、山地帯のスミレたちはまだまだ見どころ十分だ。まだ雪の残る天神平。ナエバキスミレが咲くという尾根道には、予想どおり点々と黄色いスミレが風に揺れていた。
ずっと憧れていたこんな光景との出会い。里山のスミレとはちょっと趣の違う立ち姿、紅紫色の茎も図鑑どおりだ。はじめて見るそのスミレに、時間を忘れてシャッターを切った。
# by windy1957 | 2016-12-16 10:00 | wild plant | Comments(0)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅰ

b0255992_114709.jpg
アケボノスミレ(V.rossii) 2009.12.Apr  
Nikon D300
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

「週末はスミレに会いに」 こんなテーマを掲げて、毎週のように山野を駆け巡ってたあの頃が懐かしい。もちろん、今でもシーズンとなれば、彼の地、彼の山に思いを馳せて週末が待ちきれないのは同じことだけど。
その頃は、とりわけアケボノスミレに会いたくて、知識も疎いまま図鑑を眺めては思い巡らしていた。今となってはすっかり馴染のフィールドとなった外秩父山系の森。アオバトの鳴き声を聞きながらあてもなく彷徨っていた時に出会ったのがアケボノスミレだった。憧れのスミレとの出会いはいつも呆気ない。ご覧のカットはその時に撮ったものだが、今でもお気に入りの一枚となっている。


今回から数回のシリーズとして 「週末はスミレに会いに revisitado」 を綴りたいと思う。今ではすっかり手元を離れてしまった懐かしいカメラによる写真を中心に、無心にスミレを追ってた当時を振り返ってみたい。それは私にとって懐かしく、どこか微笑ましくもあり、大切な過去でもあるのです。
# by windy1957 | 2016-12-15 11:54 | wild plant | Comments(0)

12-preto e branco

b0255992_17103321.jpg

寒い渓での観察会。

クリスマスカラーはシロダモの実。
葉隠れに瑠璃色の宝石はジャノヒゲの実。
川面に映えるレモンイエローの戯れはキセキレイ。
そして、水溜りに映ったモノトーンの12月。


DSC-RX 100Ⅱ
# by windy1957 | 2016-12-07 17:22 | memory of Satoyama | Comments(0)

落ち葉の言い分

b0255992_17234880.jpg

落ち葉の行方… 落ち葉の言い分…
漂って、彷徨って。つまり、行き着いた果ては土壌であり、沃野であり、大地ってこと。言い分はいろいろあるだろうけど、森の物質循環において、君たちの働き(功績)は誰にも否定できないし、議論の余地も無い。
「必然」 というより、思い通りだね、私はそう思ってる。そして、この森で季節鳥を探し、四季の花々と会い、木々の芽吹きから落ち葉までの生き様を辿るために森へ通う。
君たちのお蔭だよ、そして… 思い通りだね。


DSC-RX 100Ⅱ
# by windy1957 | 2016-11-28 17:44 | memory of Satoyama | Comments(2)