pode ser um romance

映された冬影

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冬は 「想いの冬」 ということで、専ら馴染の森を歩いている。この時季、携えたカメラの被写体といえば枯葉であったり冬芽や木の実、運が良ければ美しい冬鳥もまぐれで撮れることもある。「冬影」 とは私の造語で、投影、つまり被写体のこと。しかも、用途は時季限定で決して夏影とか、春影、秋影とは言わず、あくまで 「冬の影」 なのである。
冬木群が水溜りに映し出される。「そう、これだね」 と呟いて撮った一枚。その気になってしまうことって、とても大切。思わぬ所で、季節は思いがけない顔を見せてくれる。


Nikon D800E
AF-S VR Zoom Nikkor 70-200mm f/2.8G (IF)

# by windy1957 | 2017-01-10 14:11 | memory of Satoyama | Comments(0)

そして、冬に煌めく

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冬こそ煌めくヤマコウバシ。私はこの樹がお気に入りなので、このブログでも何度か取り上げている。そして、今回もお馴染みの真冬のカットから。冬鳥を探し歩く森は彩が少ない反面、冬の薄い陽に浮かぶヤマコウバシが印象的に映るので、ついカメラを向けてしまう。
今回は昨秋に綴ったヤマコウバシ(短編)の続編だが、相変わらず自分の世界に浸ってしまった文章はどうかご容赦を。


Nikon D800E
AF-S VR zoomNikkor 70-200mm f/2.8G(IF)

# by windy1957 | 2017-01-06 12:15 | memory of Satoyama | Comments(2)

君を待つ時間 Ⅱ

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陽だまりの森はポカポカ暖かくって、ついウトウトと。
さて、今冬も鳥です。馴染の里山で見られる冬鳥といえば、せいぜい7、8種だろう。最近は、以前のようにベニマシコやミヤマホオジロといった人気種が簡単には現れてくれず、終日待ちぼうけをくわされることもしばしばだ。その原因が気候変動なのか、それとも生まれ故郷の大陸で何か異変が起きているのか、ともかく冬鳥の姿を見る機会がとても少なく感じるのだ。
それでもこんな時間。至福といえば至福だけれど、重たいレンズを抱えてのせっかくの冬鳥探し。このままここで君らを待つべきか、それとも、噂に聞いてたあの丘まで詰めるべきか。
で、ここでひとつ。世紀の皮肉屋と呼ばれたイギリスの劇作家、バーナード・ショウーはこう言っている。
「真の自由とは 自分の好きなことができるということであって 何もしないということではない」 と。

果たして君を待つ時間… ま、そういうことでしょ。


DSC-RX 100Ⅱ

新年第1弾をお届けします。
相変わらずの拙作&短編集のブログですが、どうぞ今年一年もご愛顧のほど宜しくお願いします。

# by windy1957 | 2017-01-05 13:49 | memory of Satoyama | Comments(2)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅷ

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オトメスミレ (V.grypoceras f.purprellocalcarata) 2009.Apr.24
Nikon D300
AF-S Micro Nikkor 60mm f/2.8G ED


オトメスミレとは、なんて優しい響きなんだろう。純白の花弁に、ほんのり薄紫色の距がいかにも乙女っぽくていい。我が家近くの里山ではまずお目に掛かれないスミレだが、今ではすっかり馴染となった上州の里山では手軽に観察することができる。
4月。この日は楽しみにしていたスミレたちのオンパレードで大人気も無くはしゃいでしまい、持参したカメラはフル回転、撮影枚数も相当なものとなった。そして、午前中の締め括りに立ち寄ったオトメスミレたちの聖地。明るい春の陽射しを謳歌しながら、思い思いに咲き揃っている。彼女らに正面から見つめられては年甲斐もなく照れてしまうので、うつむき加減の横顔をさりげなく撮らせていただいた。
# by windy1957 | 2016-12-28 12:00 | wild plant | Comments(0)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅶ

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ウスバスミレ(V.blandaeformis) 2014.Jun.7
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DSC-RX 100Ⅱ
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DSC-RX 100Ⅱ


6月。苔生したツガとシラビソの森。
ミヤマカタバミを撮りながら湖への散策道を歩いていると、重なり合うような鋸歯を伴う特徴的な丸い葉っぱがあちこちに見え始めた。労することもなく幸先よい出会いに期待は高まるが、羨望の白い花弁はなかなか現れない。目にするのは、図鑑で見覚えのある葉っぱばかりだ。
少しずつ目が慣れてくると、倒木の隙間や苔と枯れ葉の間に白いスミレが点々咲くのが見て取れる。これがウスバスミレとの初めての出会いである。想像していたよりずっと小さく、群れて咲いているワケでもない。純白の花弁といえば、清楚というより生粋という感じで、里で見掛けるスミレとはひと味違う印象だ。
振り向けば、木陰から誰かが見つめているような気配、まるでもののけ姫の舞台のような森。低く靄が立ち込み、間もなく雨が降り出した。カメラを慌ててザックに放り込み、ウスバスミレとの再会の約束もそこそこにその森を後にした。
# by windy1957 | 2016-12-27 12:11 | wild plant | Comments(0)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅵ

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ゲンジスミレ(V.variegata) 2007.Apr.14
Nikon D200
SP AF90mm f/2.8 Di Macro TAMRON



会いたいスミレは日毎に増え、4月、5月の毎週末は図鑑片手に愛車を駆ってフィールドへ出向いていた。その頃、私にとってゲンジスミレは珍稀種のひとつで垂涎の的でもあった。
偶然仕入れたそのポイントは、中央高速道沿線にあるハイカーで有名な山だった。頂を目指す登山道さえ間違えなければ比較的容易く見つかるということもあり、意気揚々とそのポイントを目指した。でも、現実は甘かった。私が辿ったのは北斜面の登山道、日陰の急斜面にはタチツボスミレがやっと見つかる程度だ。頂上に辿り着くまでの登山道には、ゲンジスミレはおろか、淡い期待を抱いていたイブキスミレやヒメスミレサイシンなど影も形も無い。その理由は簡単で、登山ルートを勝手に決めつけてしまった自分の判断ミス。北斜面と南斜面ではスミレを含めた植生がまったく違うということを後で知ったのだ。とんだお笑い話である。
すっかり意気消沈した帰り道。ダメ元で大月ICを下り、別ルートでその山の麓を目指した。気を取り直して登山道を駆け上がってみたが、どうやらここも当てが外れたようだ。 「今日はこれまでか…」 とカメラを仕舞い、靴を履き替えて車を走らせた数分後、ご覧のゲンジスミレが道路脇に無造作に咲いる光景と出会う。嬉しいというか、咄嗟のプレゼントというか、呆気にとられてしまったというか… いつもギリギリのところでご褒美が貰えるスミレ巡り。それも飽きのこない秘訣なのかも知れない。
# by windy1957 | 2016-12-26 17:18 | wild plant | Comments(0)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅴ

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シコクスミレ(V.shikokiana) 2015.Apr.26
Nikon Df
AF-S Micro Nikkor 60mm f/28G ED
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DSC-RX 100Ⅱ
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DSC-RX 100Ⅱ


シリーズ5回目はシコクスミレの登場である。このスミレも会いたかったスミレのひとつだったが、それほど難儀することなく出会いは実現した。東京都下、奥多摩の一角にあるその森は、散策道が整備され夏から秋にかけては家族連れやハイカーで賑わう行楽の場でもある。
温帯林の明るい林床では、地下茎を延ばして増えるシコクスミレの葉っぱで埋め尽くされていた。その割には花数は少なく、白い花弁が枯れ葉に埋もれるように点々と覗いていた。初めての出会いはやっぱりトキメクもので、数時間はシコクスミレと向かい合っていたと思う。ソハヤキ要素という観点から、その分布域も特異なものと思っていたが、奥多摩あたりの山地帯には点々と自生地があるようで、予期せぬ森で出会うこともある。
ナガバノスミレサイシンと似たような環境で見掛けることも多いためか、時折 「オヤ?」 っと首をかしげてしまう個体との出会いもあったりする。「シコクスミレ」 という響きがどことなく印象的で、その風貌も個性的。あえて考え過ぎなのか、それとも撮らされてしまうのか…。 このスミレも未だに気に入った写真が撮れないスミレのひとつだ。
# by windy1957 | 2016-12-25 19:07 | wild plant | Comments(6)

週末はスミレに会いに revisitado Ⅳ

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フジスミレ(V.tokubuchiana) 2015.6.May
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2016.3.May
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2015.6.May
DSC-RX 100Ⅱ



何年越しの想いだっただろうか、やっと叶ったフジスミレとの出会い。
家内と辿った湖畔の散策道は吹く風も冷たく、オオヤマザクラも見頃を過ぎた頃だった。植生としての期待は募るものの、これといったスミレにも出会うこともなく、二人して黙々と新緑のミズナラ林を歩いた。確かな情報もなく、目星をつけた林床を彷徨ってみても、目当てのフジスミレはなかなか見つからない。
散策道沿いの小さな東屋に妻を残し、諦めきれぬまま森の小径を往ったり来たり。枯れ葉の中に小さな藤色の花弁を見つけたのは、かれこれ小一時間も歩き回った頃だっただろうか。家内との約束の時間はとうに過ぎてしまっているのに、レンズを替え、露出を変えフジスミレと時間を忘れて向かい合った。
騙し騙し家内を歩かせた湖畔の坂道、まだ雪の残る山肌から吹き下りる冷たい風、歩き回った挙句にザックの中ですっかり潰れてしまったおにぎり。出会うスミレとの思い出は数多くあるけれど、ヒナスミレの母種と呼ばれるフジスミレとの出会いは、何故か微笑ましくって、格別の思い出に包まれている。
# by windy1957 | 2016-12-23 12:04 | wild plant | Comments(2)