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pode ser um romance

週末はスミレに会いに revisitado Ⅳ

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フジスミレ(V.tokubuchiana) 2015.6.May
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2016.3.May
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2015.6.May
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何年越しの想いだっただろうか、やっと叶ったフジスミレとの出会い。
家内と辿った湖畔の散策道は吹く風も冷たく、オオヤマザクラも見頃を過ぎた頃だった。植生としての期待は募るものの、これといったスミレにも出会うこともなく、二人して黙々と新緑のミズナラ林を歩いた。確かな情報もなく、目星をつけた林床を彷徨ってみても、目当てのフジスミレはなかなか見つからない。
散策道沿いの小さな東屋に妻を残し、諦めきれぬまま森の小径を往ったり来たり。枯れ葉の中に小さな藤色の花弁を見つけたのは、かれこれ小一時間も歩き回った頃だっただろうか。家内との約束の時間はとうに過ぎてしまっているのに、レンズを替え、露出を変えフジスミレと時間を忘れて向かい合った。
騙し騙し家内を歩かせた湖畔の坂道、まだ雪の残る山肌から吹き下りる冷たい風、歩き回った挙句にザックの中ですっかり潰れてしまったおにぎり。出会うスミレとの思い出は数多くあるけれど、ヒナスミレの母種と呼ばれるフジスミレとの出会いは、何故か微笑ましくって、格別の思い出に包まれている。
by windy1957 | 2016-12-23 12:04 | wild plant