pode ser um romance

里山・晩夏の密かな装いⅢ

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< レンゲショウマ >

晩夏の頃になると、やっぱりこの花が気になる。
観光の目玉としてこの花の群生を手厚く保護している場所もあるが、あまりにも人が多く俗化していて撮影するには興醒めしてしまう。
私が秘密にしているレンゲショウマの撮影スポットは、外秩父山系の一角にある森だが、見物者はおろか撮影者に会うこともまったく無い。
林道を登り詰めた所で車を停め、そこから三脚を抱えて歩き出す。雨上がりの蒸し暑い森の中、遠目にもレンゲショウマの咲く姿が確認できた。株数こそ数えるほどだが、花付きはちょうど旬な感じだ。カメラをセットし、ファインダーで覗くと、蕊もしっかり残った薄紫色の花弁がすっきりと浮かび上がった。
誰もいない静かな森。
とっても贅沢で至福のひと時。レンゲショウマを独り占めの時間はゆっくり流れた。


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< ソバナ >

辛うじてこの花との再会にも間に合った。
レンゲショウマの撮影ポイントへの道すがら、出会うソバナはほとんど終盤の状態で、気持ち的に撮影は半ば諦めていた。
森の中を歩き回っている頃、天気はゆっくりと回復し、薄らと陽が射しこむようになると辺りの緑が急に躍動的に映りだした。そして、大きなミズナラの根元にはご覧のソバナが凛と立っていた。


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< キツリフネ >

キツリフネって、つくづく撮影し難い花だと思った。
群生を撮ろうにも、花があちこち向いていてどうにもまとまらないし、マクロレンズで狙ってもどうも気に入らない。あちこちから撮ってみたけどなんかしっくりこなくて 「 もういいや 」 って思い始めた頃、いい感じに陽が射し始めた。
とっても残念だったのは花弁の先端の雫。これがピンボケでなければ、ピリッと引き締まった画像になったのに…。


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< アオイトトンボ♀ >

昔はこんなふうにトンボやチョウを撮り歩いた時期があった。
その頃は、花々の撮影にはそれほど興味は無かったので、どんなふうにしたらカッコよく虫たちが撮れるか、そんなことばかり考えていた気がする。
アオイトトンボはそれほど珍しいトンボではないが、どこでも見られるトンボでもない。あえてこのトンボを撮りに行こうと思ったことはないが、ふとした時に… 咄嗟に… というのがこのトンボに寄せる想いかも知れない。
アオイトトンボをあちこちで目にするようになると、色づく秋はもう目の前だ。


続く
by windy1957 | 2014-08-27 14:41 | memory of Satoyama