花いっぱいの八方尾根 「 天空の花園 partⅢ 」
ともかく紹介したい花々がいっぱいあって、自分自身でもそろそろ見切りをつけなければ、と思いながらもショートレポ第3弾の登場と相成った。
色とりどりの高山植物たち、その群落やお花畑もいいが、比較的落ち着いたトーンの花たちもとっても魅力的で撮影に飽きることはない。
尾根筋はすでに夏も盛りの頃。カメラ片手に意のまま想いのままの稜線歩きは、楽しいことこの上ない。
花色は薄い紫色から空色、純白のものまで様々だが、容姿はワスレナグサやヤマルリソウとほとんど変わらない。こうした高山帯で出会えるなんて、思ってもいなかった。
前回のカットとは別ものだが、名残惜しいので再登場。
いわゆる高山帯の植物なので、里山で見かけるクワガタソウや尾瀬の山小屋周辺などで見かけるテングクワガタとはちょっと趣が違う。色合いも薄いブルーから赤味を帯びたものまで様々だが、ここで見かけたものは、圧倒的にブルー系のものが多かった。
尾根沿いのちょっとした草地でこの花を撮影していたら、何人かのご婦人方が次々と名前を尋ねてきた。 「 ミヤマクワガタです 」 と応えると、「 へぇ~ 」 といいながら、すかさずコンデジで撮影を始めた。果たして、何か心に響くものがあったのだろうか…
本種は八方尾根の固有種だが、あれだけの登山者が往来しながら、この花にカメラを向ける人はまず見掛けなかった。色鮮やかなクガイソウやシモツケソウ、可愛らしいハクサンシャジンなどから比べれば、やはり地味に映ってしまうのだろう。そういう私も、下山の途中、思い出だしたように撮影したのが本音なのだ。
ウスユキソウの仲間たちも、ホソバヒナウスユキソウやハヤチネウスユキソウのようなスターもあれば、ハッポウウスユキソウのような地味な固有種もある。ややピークを過ぎた感はあるが、どうしてどうして、こうして見るとなかなか味わい深い花姿ではないですか。
〈part Ⅳに続く〉
by windy1957
| 2014-08-12 15:56
| mountaineering