pode ser um romance

想いはグラスのふちを回る No5

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Blogネタの救世主、久々の 「想いはグラスの…」 の登場です。
ここしばらく山にも行ってないし、里山歩きもできなくて、森づくりもちょっとご無沙汰だし… 
拙いBlogでも、せっかく訪ねていただくのですから、当たり外れはともかく、苦肉の策で懐からネタを引っ張り出しましょう。
ところで 「想いはグラスのふちを回る」 って、「?」 と思ってる方、居ません? 白状しますと、私の大好きな無頼派作家 開高 健 の 「地球はグラスのふちを回る」 のパクリなのでした。やっぱり… っていう声が聞こえてきそうですが、堪忍してくださいな。浅学菲才な私には、とてもこんな小洒落たタイトルは思い付きません。ということで、 “すっかりコピー” はさすがに気が引けたので、多少モジってみたりして、酒飲みの戯言にしては我ながら的を得たタイトル 「想いはグラスの…」 と相成ったワケなのです。
さて、今回はNo5。早速、ポチッと開いてみてください。ま、そんなに期待させるものでもないですけどね。




【Chapter 1】
巡る山行記/遥かなる知床へ 「羅臼岳あえなく撃沈の巻」

なんて、リアルな夢だったのだろう。
あの雪渓にとても太刀打ちできず、ただ喘ぐばかり。仲間はせっせと先を急いでしまい、取り残された私はすっかりバテてしまい、何としても足が運べない。たぶん、前夜の深酒が祟ったのだろう。こんな感じで、まったく山を甘くみてる。
「ここで待ってる!」
と叫んだところで、パッと目が覚めた。
それは5年ほど前、NPOの仲間と訪ねた世界自然遺産踏破計画の第2弾 「知床・羅臼岳登頂」 の忘れ難き一幕だった。

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この雪渓には、ほんと参った。
先を行く仲間はすでに米粒のように小さく見える。
前半の樹林帯は、いつ遭遇するとも分からぬヒグマとの対峙にビビリ、後半はダラダラとひたすら長い雪渓にすっかりバテてしまった。
かくして、同行した4人の仲間のうち、羅臼岳の頂を知らない軟弱モノは私だけと相成った次第だ。


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画像で見る限り、ここまで来れば容易いものだ、って思えますよね。
このハイマツ帯の先で、完全に、そして呆気なくダウンしてしまった。


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ベニバナミネズオウ。
せっかく北海道の山に登ったのだから、この花だけは見たかった。


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エゾコザクラ。
喘ぎながら這うように登った雪渓脇の草地に咲いていた。なんて高貴で、そして鮮やかなんだろうと思った。もっとじっくり撮ればよかったと、未だに後悔して止まない一枚だ。





【Chapter 2】
太陽燦々がすべてじゃないのね。 「日陰でよかった!」

苗を植える、種を植える。根が張るまで、芽を出すまで、日陰は植物を守ってくれる。
家の中という日陰に入ってしまえば、それほど感じないかも知れないけれど、ずっと外で、陽が当たっているというのは、植物にも、人間にも辛い。
何にでも光と陰は必要だ。両方あるほうがより自然になる。
日陰は人間も植物も住みやすい。

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ということで、ポール・スミザーさんの示唆に富んだ一冊。
植物を育てるには日陰こそが大切だ、ということ。確かにそうだ。森づくりでも、競争相手のいない存分に陽を浴びて育った樹木は、使い物にならない暴れ木になってしまい、利用価値を無くしてしまう。植物を育てるうえで、日向と日陰のバランスということは、日陰を中心に育て方を考えてあげればちょうど良いということらしい。
さて、皆さん、如何でしょう。

ポール・スミザー著
宝島社/1238円





【Chapter 3】
That Legend My Camera 「麗しき名機たち」

あの頃は、これほどまでにカメラのデジタル化が蔓延るとは思わなかった。
36枚撮りのリバーサルフィルムを装填し、惜しみながら一枚一枚を撮る。森の中に響いた、あの乾いたシャッター音が甦る。
いつになったら目覚めるのだろう。否、もう目覚める時は来ないのか…。今となっては、開かずのカメラバックの中で眠らされている、あの名機たち。久々に手に取ってみれば、デジ一眼よりほど良い重さで、自然と手に馴染む。空シャッターを切ってみと、カシャッと心地良い乾いたシャッター音。懐かしい… あの頃のままだ。
正直いって、デジタルでは味わえない何かがある。銀塩で一度は満足感を味わった人ならば、きっと同じ想いを抱いていることだろう。それ以上でも、それ以下でもない。デジタルでは味わえない何かを…。

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麗しき名機たち。
いずれの機種も、当時の各メーカー渾身のフラッグシップ機だ。

左:Nikon F3 HP 
当時、最も使い込んでいた一台。白神岳、鳥海山、早池峰山、月山と名だたる東北の山々を共にした。カッコいいスタイルは、イタリアのデザイナー、ジウジアーロの手によるものだ。

右:PENTAX LX
小型軽量で堅牢、かつシンプルなデザインに憧れて購入した一台。チョウやトンボの撮影に夢中だった頃は随分とこのカメラのお世話になった。手前味噌だが、当時の傑作写真はこのカメラで撮ったものが多い。

後方:CONTAX RTSⅢ
当時の京セラから売り出された最高級機。ファインダー内の情報がブルーに煌めき、ハッとするほどシックでお洒落なデザイン。フィルムは自動巻きで、速写性にも対応している。羨望のツァイスレンズが使えるのも魅力のひとつ。本体、レンズとも、当時としてはとても高価だったが、なんとしても欲しかった自慢の一台だ。

by windy1957 | 2013-09-11 00:30 | in my life | Comments(16)
Commented by てばまる at 2013-09-11 09:37 x
昨年は知床連山硫黄山に憧れのシレトコスミレを見に行ってきましたが、キツカッタです・・・ そして、ヒグマとの遭遇を警戒するだけで精神がすり減りますよね。我々の時は10名くらいの大所帯でしたがそれでも怖いです! でも、またあのスミレに会いたいと思う今日この頃、出来たら縦走で行きたい! 

ペンタックスLXは、ボーナスでえいやっ!と一括で買った想い出の一台です。何度か落としましたが堅牢なボディは耐えてくれました(^^;) 今はケースの中で眠ってますが、デジタルになれてしまうとなかなか使う機会がないですよね。 
Commented by at 2013-09-11 12:47 x
てばまるさん★
こんにちは。
早いですねぇ。
シレトコスミレのレポはMIURAさんのBlogでも読ませて頂き、
よくぞあそこまで会いに行ったものだ、と感心&羨ましかった
です。我々の登山もシレトコスミレの時期と合致していたもの
ですから、淡い期待もありましたけど、羅臼平から硫黄岳を眺
めた段階で完全に意気消沈してましたね。それほどキツかった
山行でした。
LXは確か月賦で買ったと思います。あのシンプルなデザインが
玄人好みのようで、欲しくって仕方ありませんでした。川原で
落としたり、山道で落としたりと酷使してましたけど、あの堅
牢さは正しくプロ仕様ですよね。今はすっかりデジタルの利便
性、お手軽さに慣れてしまいましたが、何故か、少し寂しいで
すね…。
Commented by N at 2013-09-11 22:06 x
私は登山は苦手ですが、野草を撮影しています。
コンタックスRTSⅢ私も愛用していました。
独特な「ドスッツ」というシャッター音にシビレマシタ。
今は時々キャノンEOSのマウントをかましてプラナーレンズ使っています。
85ミリの独特なボケがたまりませんね。
Commented by Non at 2013-09-12 01:35 x
 こんばんは。雪渓、ダラダラと登ったことはありません。いつだったか、
Non夫と話している時に、「雪渓を登りたいとは思わない。変化がないから」と。
ああ、言い得て妙だなぁと思いました。実際、体力も消耗しますしね。
 そう言いながらも、スノーハイクは平気だったりするので、緑のある期間は…
という感覚なのかもしれません。真夏の雪渓は、気持よさげですけどね。
Commented by at 2013-09-12 15:05 x
Nさん★
こんにちは。
ようこそお出でくださいました。
そうですか、コンタックスをお使いでしたか。RTSⅢ、当時は
高価なカメラでしたよね。外装もファインダー内の情報も高級
感溢れていて、これを持っているとちょっと自慢でしたね。
プラナー85㎜、私も持っていますよ。ほんと、開放値のボケ
は魅力的でした。カメラも高価でしたけど、レンズも高価でし
たからね。コンタックスのカメラは、ほかにRXとかSTってい
う機種も持っていましたが、下取りに出してしまいました。今
になって思えば、惜しいことをしましたね。
Commented by at 2013-09-12 15:14 x
Nonさん★
こんにちは。
いつもありがとうございます。
雪渓歩きは思ったより体力を消耗しますね。この時はアイゼン
も所持していなかったので、疲労困憊でした。これがトラウマ
になってしまったのでしょうか、白馬岳の大雪渓の先にある高
山植物のお花畑がいつまでたっても遠い存在です(笑)
確かに雪渓の上を渡る風はひと時の涼ですが、しっかりした装
備と体力を温存して挑む、というのが羅臼岳での教訓でしたね。
Commented by akko-kornblume at 2013-09-12 16:48
tu-fuはだいぶ良くなったのかしら?
久しぶりの想いはグラスのふちを回るですね(^^♪

ベニバナミズネオウもエゾコザクラも色が濃いーですね。
長そうな雪渓・・・熊との遭遇は嫌だし、大変そうです。
羅臼は観光で行っただけ
。結婚してすぐのころは山登りなんて全く興味なかったので今思うと勿体なくて。

こういう黒いカメラ、我が家にもありました。
今はどこに行っちゃったやら。家を建て替えた時に捨てられちゃったのかな。
Commented by at 2013-09-12 17:16 x
矢車草さん★
こんにちは。
いつもありがとうございます。
tuu-fuuはおあだイマイチですね。今回は相当頑固な発作だっ
たので、後遺症が残ったのか、未だに足の裏に違和感が残りま
す。
羅臼岳はキツかったですね。私ひとり登頂できず、頂上直下で
待ちぼうけでした。高山植物もたくさん撮りましたけど、ほん
と、み~んな色鮮やかでハッとする美しさでしたね。北海道に
は憧れの山がいっぱいあって、大雪山や夕張岳なんかもそのひ
とつです。
懐かしいでしょ。今となってはオールドカメラですが、手に取
ると懐かしい感触が甦ってきます。レンズもカメラもみんなマ
ニュアルでしたから、今のように、惜しみなく、忙しなく撮る
ようなことは無かったですね。フィルム代だけでもバカになら
なかったですからね。今は重宝で便利になりました。デジカメ
万歳ですね。
Commented by fmifumi at 2013-09-12 22:47 x
こんばんは~
「想いはグラスのふちを回る」
いえいえ、もうすっかり翼さんの言葉になっていますよ。
このシリーズも楽しみにしています。
羅臼岳は私も下から眺めただけです。
知床というと、浮かぶのはやはりシレトコスミレと熊さん。
到底辿り着けない地ですが、北海道には魅力的な植物がいっぱいですね。

翼さんと一緒に活躍した数台のフィルムカメラ、宝物ですね。
デジタルしか知らない私には未知の世界です。
Commented by at 2013-09-13 14:25 x
fumifumiさん★
こんにちは。
いつもありがとうございます。
パクリも馴染んでしまえば自分のものになってしまったようで
すね(笑)
知床に行かれたことがありましたか。そうですね、そう度々訪
ねるというワケにはいきませんよね。でも、もう一度行きたい
です。そして、今度こそあの羅臼岳に登頂したいです。
仰るとおり北海道には魅力的な花々がいっぱいですね。大雪山
や夕張岳の羨望の山です。きっと、いつか…ですね。仄かな期
待を持ち続けましょう。
Commented by at 2013-09-13 23:20 x
こんばんは。
「想いはグラスのふちを回る」…素敵な言葉ですね。
翼さんのブログを拝見し始めて間がない私には、初めてのシリーズ。
大切な思い出があるって、いいですね。
過ぎ去ったことに比較的無関心な私は、ちょっと反省。

デジタルカメラからスタートした私にはわからない、フィルムカメラの良さって、たくさんあるんでしょうね。
今でも、フィルムにこだわっておられる方も、ちょくちょくお見かけします。

それにしても、エゾコザクラの美しいこと。
北海道を旅した頃は、写真にも植物にも興味がなかったので、
今にして思えば、もったいない旅をしてしまいました。
Commented by sizuku at 2013-09-14 19:37 x
翼さん、こんばんは(^^)
羅臼岳、山頂を踏めなかったのは残念でしょうけれど、こんな晴天の中、北の大地の山中にいれただけで、素晴らしいです(^^)
翼さんの事だから、きっと詩情あふれる写真を残されたのではと思います。
エゾコザクラもベニバナミネズオウも、とても美しいです。
雪渓歩きは、やっぱり軽アイゼン必須ですね。
アイゼンがあれば、白馬大雪渓も大丈夫ですよ!ぜひ、挑戦してください(^_-)v
Commented by at 2013-09-16 09:25 x
空さん★
おはようございます。
連休は公私ともども怒涛のような時間を過ごしています。返信
がすっかり遅くなりスミマセンでした。
北海道羅臼岳はいい思い出ですが、登頂できなかったのは、や
っぱり心残りです。またいつの日か、機会があればチャレンジ
したいですが、そう簡単に行けるところでもありませんからね。
エゾコザクラ、ほんと綺麗でしたよ。ただ、この時はじっくり
撮ってあげる余裕がありませんでした。後悔先に立たず、です
ね。フィルムカメラに愛着はありますが、デジタルの手軽さに
は敵いませんね。
Commented by at 2013-09-16 09:34 x
sizukuさん★
おはようございます。
いつもありがとうございます。
仕事あり、NPOありですっかり返信が遅くなってしまってゴ
メンナサイね。
羅臼岳もそうですが、北海道は憧れの山々がいっぱいです。大
雪山で高山植物やウスバキチョウにも会いたいし、夕張岳にも
会いたい花々がいっぱいあります。
羅臼岳は写真も撮りましたけど、どのカットも余裕の無い中で
撮ったものなので、やっぱり何か訴えるものが感じないような
気がします。エゾコザクラもベニバナミネズオウも、とりあえ
ず記録として収めたって感じですものね。
今回の連休、最終日は仕事ですし、台風も来てます。来週末も
連休ですが、まったく自由になるのは1日しかありません。
秋を探しに山歩きでもしたいところですが、まだ余裕がありま
せんし、tuu-fuuも今ひとつ治まっていない感じです。台風が
去った後、急速に秋がやってくるのでしょうね。
Commented by cyu2 at 2013-09-16 20:58 x
こんばんは。
記事がないなんて!想いはグラスのふちを回る・・・これだけで十分すぎるほど楽しませていただけるんですもの。
やっぱり記事は「センス」
って翼さんのブログを拝見していてしみじみそう思います♪

我が亡き父もカメラ好きでした。
子供の頃、父に連れられてのお出かけはもっぱら新宿伊勢丹とヨドバシカメラ。
あの頃のヨドバシカメラは狭くて急な階段を登っていくちいさな店舗でした。
でも父にとっては楽しい時間だったでしょうね~。
一緒に歩いたご褒美に、新宿伊勢丹の大衆食堂でパフェをご馳走してもらうのが私のお目当てでした。
17年ほど前に亡くなりましたが、その頃私はカメラに興味がなくて、
父の持っていた数台のカメラ、一つだけ残して全てカメラ好きの友人にあげてしまったんです。
今考えると・・・(ーー;)
生前、私が興味を持っていたら、たくさんのこと教えてもらったり、共通の会話が出来ていただろうとそれが心残り。
おっと、翼さんの記事で私のグラスも回ってしまいました(~o~)失礼しました。
Commented by at 2013-09-17 16:14 x
cyu2さん★
こんにちは。
いつもありがとうございます。
ネタ不足、ネタに行き詰った時の「想いはグラスの…」です。
記事はセンスなんて、嬉しいお言葉ですけどプレッシャーでも
ありますね。実際、書きたいコトを書いているだけなのですが、
ネタはバラエティに富んだ方が… って私は思ってます。恋の
話もあれば笑いも涙もある、っていうのが理想なんです。最近、記事になるような山はあまり登ってませんから。
フィルムカメラ、今の私にとってはデッドストックみたいなも
のですが、きっとまたいつの日か、陽の芽を見る時が来るでし
ょう。そんな想いもあって、今回のblogに登場させました。
カメラの思い出、cyu2さんもお父さんとの懐かしいふれあいが
あったのですね。そして、ちょっとの心残りも…。
ということで、想いはグラスのふちを回りますね。そう言えば
お酒が切れてましたっけ。帰り道、とっておきのお酒を買って
帰りましょう(笑)